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仕事に行きたくないと悩んだら?相談先を決めるときの注意点も解説

悩みの相談先

「仕事に行きたくないという気持ちを抱えているのは重い。どこに相談すればいいだろう」と悩んでいる人もいるかもしれません。

仕事に行きたくないという悩みの相談先は、職場の相談窓口のほか、公的な相談窓口、オンラインカウンセリングなどたくさんあります。友人・家族・職場の人には相談しない方が無難かもしれません。

この記事では、「仕事に行きたくない」という悩みの相談先、相談するときの注意点について、説明します。

「仕事に行きたくない」という悩みの相談先とは?

「仕事に行きたくない」という悩みの相談先はたくさんあります。状況に応じて組み合わせて利用することも可能です。一般的にはまずは信頼できる人に話を聞いてもらい、必要に応じて専門家に相談するという場合が多いのではないでしょうか。

1.職場内の相談窓口

職場内の相談窓口には、以下のところがあります。

  • 上司や人事部門
  • 産業医・産業保健スタッフ
  • 社内カウンセラー
  • メンタルヘルス相談窓口
  • 労働組合

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
状況を理解した上でのアドバイスがもらえる具体的な改善策を講じやすい費用がかからないプライバシーを守ってもらえるか不安がある人事評価への影響を懸念して本音を言いにくい相談したことがバレる可能性がある

2.公的な相談窓口

行政機関などの相談窓口としては、以下のようなところがあります。

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・無料で専門的なアドバイスがもらえる
・法的な観点からの支援が得られる
・中立的な立場で相談ができる
・混雑していて時間がかかる可能性がある
・営業時間が限られている
・具体的な解決までは難しい場合がある

3.医療機関

医療機関には以下のようなところがあります。うつ病などを疑う場合以外は、まずかかりつけ医を受診するということで良いでしょう。

  • かかりつけ医
  • 心療内科
  • メンタルクリニック
  • 精神科

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・専門的な診断と治療が受けられる
・必要に応じて薬物療法も受けられる
・休職が必要な場合、診断書がもらえる
・費用がかかる
・予約が取りにくいこともある
・通院時間が必要

4.専門家への相談

相談できる専門家には、以下のような人がいます。

  • カウンセラー
  • 臨床心理士
  • 社会保険労務士
  • 産業カウンセラー
  • キャリアコンサルタント

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・専門的・法的アドバイスがもらえる
・具体的な問題解決策を示してもらえる
・守秘義務があるのでプライバシーは守られる
・費用が高額
・予約が必要
・心理的なケアは受けられないこともある

5.民間の相談窓口

民間の相談窓口には、以下のようなところがあります。

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・予約は比較的取りやすい
・夜間や休日も利用可能なところがある
・匿名での相談が可能
・費用がかかる
・相談員の専門性にばらつきがある
・具体的な問題解決までは難しい場合がある

6.オンラインカウンセリング

オンラインカウンセリングには、以下のようなものがあります。

  • オンライン診療アプリ
  • チャット型カウンセリング
  • ビデオ通話カウンセリング

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・場所はどこでも、時間もかなり自由に相談できる
・対面よりも気軽
・自宅から相談できる
・通信環境に左右される
・非言語コミュニケーションが取りにくい
・サービスの質にばらつきがある

7.信頼できる人

信頼できる人の例には、以下のような人があげられます。

  • 先輩・同僚
  • 友人
  • 家族

【相談するメリットとデメリット】

相談するメリット相談するデメリット
・気兼ねなく本音を話せる
・費用がかからない
・精神的な支えになる
・専門的なアドバイスはもらいにくい
・客観的な視点が不足する可能性がある
・精神的負担をかける可能性がある

「仕事に行きたくない」という悩みを相談するときの注意点

複数の相談先を併用すると、多角的な視点やアドバイスがもらえるので、考える際の参考になるでしょう。

1.深刻な症状がある場合は、医師への相談を優先する

身体的な症状、たとえば不眠や食欲不振、動悸、めまいなどが出ている場合は、まず医療機関の受診を優先してください。特に、抑うつ状態が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性もあるため、必ず精神科医や心療内科医に相談することが重要です。自身の健康が第一であり、適切な治療を早期に開始することで、早期の回復につながります。

2.「仕事に行きたくない」と思う原因に応じて適切な窓口を選択する

原因が職場環境や人間関係なのか、業務内容なのか、あるいは自身の体調なのかを整理しましょう。パワハラなどの労働問題であれば労働局や弁護士、キャリアの悩みならキャリアコンサルタント、メンタル面の不調なら医療機関というように、問題の性質に応じた専門家に相談することで、より具体的で実効性のある解決策が得られるでしょう。

必要に応じて複数の専門家(たとえば、メンタル面は精神科医、労働条件は社労士)に相談するようにします。相談内容は記録し、次の専門家に相談する際の参考にしましょう。

重要なのは、一人の専門家に全ての解決を求めすぎないことです。それぞれの専門分野を理解し、適切に組み合わせることで、より効果的な問題解決につながります。

専門家の守備範囲

同じ心の不調でも、症状や期待することで相談先は違ってきます。

【悩みの種類別:相談できる専門家】

悩みの種類相談できる専門家
心の不調やメンタルヘルス関連の悩み精神科医:うつ病などの診断・治療、投薬、休職診断書が必要な場合
心療内科医:身体症状を伴う心の不調、不眠、ストレス関連の症状がある場合
臨床心理士:カウンセリングを通じた心理的サポート、ストレスケアが必要な場合
労働条件や職場環境の悩み社会保険労務士:残業代未払い、休職制度、労働条件の相談
弁護士:パワハラ・違法行為の相談、退職交渉、損害賠償請求
産業カウンセラー:職場での人間関係、キャリア形成の相談
キャリア関連の悩みキャリアコンサルタント:転職相談、スキルアップ、将来のキャリアプラン
職業カウンセラー:適性診断、求職活動のサポート
産業医:職場復帰のタイミング、業務調整の相談

相談してみて「違う」と感じた場合には、誰に相談するのが良いのか、相手に聞いてみましょう。

3.友人・家族・職場の人には相談しない方が無難

信頼できるけれど身近な人への相談は、一時的な気持ちの整理には有効ですが、適切なアドバイスを得られない可能性や、相手に精神的な負担をかけてしまうリスクがあります。特に職場の同僚への相談は、内容が広まってしまう危険性があり、かえって状況を悪化させるかもしれません。

4.無料の相談窓口から始めるのも一つの方法

労働局や保健所などの公的機関、自治体の相談窓口は無料で利用でき、専門的なアドバイスが得られます。また、EAP(従業員支援プログラム)がある企業では、外部の専門家に無料で相談できる制度もあります。まずはこれらの無料サービスを利用して状況を整理し、必要に応じて有料の専門家に相談するという段階的なアプローチが効果的です。

まとめ|仕事に行きたくないと悩んだら?相談先を決めるときの注意点も解説

「仕事に行きたくない」という悩みの相談先、相談するときの注意点ついて、説明してきました。

身体的な症状、たとえば不眠や食欲不振、動悸、めまいなどが出ている場合は、まず医療機関を受診しましょう。また、仕事に行きたくないという悩みの相談先は、職場の相談窓口のほか、公的な相談窓口、オンラインカウンセリングなどたくさんあります。状況にもよりますが、友人・家族・職場の人には相談しない方が無難かもしれません。

複数の相談先を併用すると、多角的な視点やアドバイスがもらえるので、考える際の参考になります。

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